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by earth_index

517_マーク・ロスコ|Mark Rothko

517_マーク・ロスコ|Mark Rothko_a0162412_675914.jpg
Untitled,1969
Mark Rothko ( 1903 – 1970 )
Collection of Kate Rothko Prizel

もっと大きな画像をアップしたかったのですが、いいのが見つかりませんでした。
( 上掲の画像は → National Gallery of Art, Washington から貰ってきたものです。)

  註:マーク・ロスコのことは前にも何度か書いたように思うのですが、エミリー・ウングワレー
    のことを書いた 445 記 で ちょっと触れた一文しか 検索に引っ掛かりませんでした。
    その時「私は抽象画 ( ~アブストラクト・アート ) にはほとんど興味がありません」と書いた
    のですが、 それは 「現実という概念を呼び起こすという点では、 私は抽象と具象の間になんの
    違いも見出さない。目が映し出す現実とは、 現実の貧弱な影にすぎない」という タピエスの
    言葉
同様、 「抽象/具象」 という 「対概念( or 差異 )」 の無効を 書きたかったのかも知れません。
    タピエスの言う 「現実」 こそが、それだけが 要点だと私は思っていますが、 その話はまた後程。

昨日、オリヴィエ・ドゥブレのことを「ウソっぽい」などと書きましたが、では、
マーク・ロスコは「本物」なのか? と言えば、ちょっと「保留」の感じです。
と言うのは、 ロスコの実物の絵を私は目にしたことがあっただろうか…という記憶
の曖昧さと、 彼が案外つまらないことを語っているから なのです。 たとえば・・・

   ・・・画家のあいだでは、 なにを描こうと、 よく描かれていればいいという
   考え方が一般に受け入れられている。これがアカデミズムの本質である。
   なにものについてでもないよき絵画などというものは存在しない。われ
   われは主題こそ肝心だと主張する。そして主題は、悲劇的で超時間的で
   あるときに価値がある。 これが われわれがプリミティヴでアルカイック
   な芸術に精神的な近親性を主張する所以である。

             ----------- Rothko & Gottlieb,published in the New York Times,13 June 1943
                     ( 1943年6月13日付『ニューヨーク・タイムズ』 より )


訳が悪いのか、ロスコが 「語ることが苦手」 だったのか 分かりませんが、どうでも
いいことを言ってる気がします。
by earth_index | 2011-10-18 06:09